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打算的な選挙とイメージの投票

今度は参議院の比例代表制についてお話します。

 

参議院も衆議院と同じく比例代表制を用いていますが、そのやり方はちょっと違います。


  1. 参議院の比例代表は、全国を1つのブロックとしている。
  2.  

  3. 参議院は選挙区と比例代表の両方に立候補できないが、小選挙区と比例代表を並立させている衆議院はどちらにも立候補できる

    (衆議院選挙では、小選挙区で落ちても、比例代表で復活当選するケースがある)

  4.  

  5. 参議院の場合は、政党名と個人名、どちらかを選択して投票できる

    (つまり候補者に直接投票もできる)

  6.  

  7. 参議院は、比例代表の候補者の名簿に当選順位がつけられていない。これを非拘束式名簿という。

 

参議院の比例代表の名簿には順位がついていないのに、どうやって当選する順番を決めるのでしょうか?

 

非拘束式名簿の参議院選挙では、政党名と候補者個人名、どちらを書いてもいいので、その両方を足して政党の得票数としています。


そこで、個人名で最も票を得た人が、その政党で当選順位が1番になります。


以下、当選できる順番は個人の得票数の多い順に決めていきます。


つまり、当選の順番は私たち有権者が決めるわけです。


次に比例代表制の利点を見てみましょう。


まず、衆議院選挙の比例代表は、政党主体で選挙が行われます。


知名度が低くても、この人は優秀で国のために働ける人だと政党が判断すれば、名簿の上位に登載されて、当選する可能性が出てきます。


自分が立候補したブロックを回るにしても、知名度のない人や資金力のない人、大きな支援団体を持たない人にとっては不利なのですが、その問題が解決するのです。


有権者は政党名で投票しますから、政党の政策がクローズアップされて、人柄よりも政策によって判断される可能性も高くなります。


ですが、衆院選の比例代表制の利点は、裏返せば、欠点にもなります。


まず、比例代表の候補者を選ぶのは政党です。この人ならいい政治をしてくれると判断して候補者を選べばいいのですが、現実にはこの人ならこれぐらいの票はとれるという打算的な考えで候補者を選ぶ政党が出てくる可能性があります。


また、もともと政策で投票する候補を選ぶ有権者は、実はそう多くいません。


政党名を書く方式では、有権者はその政党のイメージで投票するようになりました。


打算やイメージで行われる選挙、ちょっと考えものですよね。


そんな比例代表制の欠点を補うために取り入れられたのが、参院選の非拘束名簿式です。


非拘束というのは、当選の順番は政党に拘束されないということになります。


有権者が政党と候補者を決められるわけですから、完全にとまでは言えませんが、政党の思惑やイメージに左右されることなく投票できるはずです。

 

非拘束式名簿の比例代表制に欠点はないのでしょうか?

 

残念ながらこのやり方にも欠点はあります。


タレント候補や団体の支援を受けた候補を中心に名簿をつくれば、それだけ沢山票が集まってしまうのです。


もちろん個人票をたくさん獲得したタレント候補らは当選しますが、個人票の少なかった候補者でも、政党全体としてたくさん得票すれば、当選できる可能性が出てきます。


衆院比例のやり方でも、その可能性はあるのですが、参院比例の場合はより危険性が増します。


個人名でも政党名でもいいという参院比例のやり方は、有権者が、こいつは嫌だなと思った候補を当選させる結果につながりやすいのです。


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