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2000年も国を持たなかった人達の悲劇

どうして人々は生命をかけてまで国を持とうとするのでしょうか?

昔、人々は集落で小さな集団をつくっていました。

 

一人では無理な狩りや農耕などを、みんなで力を合せてやったのです。


仕事をするには、リーダーが必要です。


そこで集落(仮にA村とします)ではリーダーを選び、その人の決定に従って狩りをしたり、農耕に励んだりしていました。


やがて、A村に沢山の稲が実りました。


しかし、隣のB村は不作です。


そこで、B村は食料を確保するために、A村を襲うことにしました。


ですが、A村ではリーダーを中心にして集落を守り、B村の攻撃をかわすことができました。


これが国の原型です。


もし、集団がなく、あってもリーダーがいなくて各自でバラバラに行動していたらどうでしょう。


人々は個々に仕事をし、個々に自分の生命や財産を守らなければなりません。


攻撃してくる側も個々ならばいいのですが、例えばA村が集団として成り立っておらず、そこにB村が集団で襲いかかったら、どうなっていたでしょう。


A村の人々は殺されて、お米も奪われたことでしょう。


国を持たずに悲劇を味わった人々がいます。


ユダヤ人です。


もともとユダヤ人は中東のパレスチナに国を持っていました。


ですが、およそ2000年前、多くのユダヤ人がパレスチナから脱出しました。

 

当時、強大な軍事力を持ったローマ帝国に攻撃され、迫害されたためです。


以後、2000年近くにわたって、ユダヤ人は国を持ちませんでした。


その後、1930年代に入り、ヨーロッパでは第二次世界大戦が勃発します。


ナチス・ドイツとその勢力が及ぶ地域で、ユダヤ人は強制収容所のガス室などで大量虐殺されました。


ユダヤ人がなにか悪いことをしたわけではありません。


彼らが独自の宗教(ユダヤ教)を信奉して異質に見えたことと、様々な国の経済界やメディア界のトップになったため、妬まれたことなどが原因で、民族差別を受けたのです。


ユダヤ人たちは、ナチス・ドイツだけではなく、ロシアなど他国でもかなり前から激しい差別にあっていました。


そこで、彼らは国を持とうと考えたのです。


戦後、ユダヤ人たちは、次々と2000年前まで自分たちの国があったパレスチナに移住を始めました。


ひどい迫害を受けてきたユダヤ人が、かつて自分たちの国のあった土地に移住し、再び国をつくろうとした。


それは理解できます。


しかし、パレスチナには、ユダヤ人が2000年前に出て行った後、アラブ人が移り住んでいて、パレスチナ人としてずっと暮らし続けていたのです。


いきなりユダヤ人が入ってきて国をつくるといわれても、なかなか納得できるものではありません。


しかも、パレスチナや周辺の中東諸国は、熱心なイスラム教徒が多かったため、ユダヤ教に対する宗教的な反発心も重なって、パレスチナは世界でも有数の紛争地域となってしまいました。


ユダヤ人とパレスチナ人、両者の気持ちはよくわかります。


そしてどちらも命がけです。


なぜ、命がけなのでしょうか?


それは宗教上の問題もありますが、同時に国というものが、自分たちが暮らしていく上で、必要なものだと両者が感じているからにほかなりません。


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